おうちでインドカレーを作る
※ 応用情報 Advent Calendar 2020用の記事です
皆さんごぶさたです、今年3月にS603から巣立った応用情報工6回生のサヤマです。
今年もアドカレの時期がやって参りました。今年は大学院時代に深層学習よりも極めたカレー作りについてスマホカメラを片手に紹介しようと思います。
東京へ異世界転生する9年前までは中央アジアの大地で臭い肉にたんまりとクミンスパイスミックスをかけて食べるのが日常だったので、スパイスをふんだんに使用したカレーを求めることは必然だったのかもしれません。当然スーパーで売ってる市販の洋風カレールゥはパンチがなく欲しているものではなく、インド料理と謳った(パキスタン|バングラデシュ|ネパール)人の作るボッタクリカリーを毎晩食べるわけにもいかなかったので自分で作ることにしました。
ルゥ?
全てのカレーのベースとなるカレールウはペースト状にした玉ねぎとトマトをスパイス使って風味と味を整えたものです。最初レシピ本で知った時は「なんだ、水分飛ばしたトマトソースじゃん」と呆気にとられたの覚えてます。正体を知ってしまうとかなり身近に作れそうですよね。そう、スパイスさえ手に入れられれば。
東京のシルクロード、新大久保
日本でインドカレーを安く作るためにスパイスを探すのって想像以上に大変です。本格的なインドカレーを作るためにS&Bの小瓶に頼ってたら破産します。
海上スパイスロードの開拓によって陸のシルクロードが衰退していったように、ECサイトの台頭によって個人経営の海外食料品店は淘汰されていきました。しかし衰退したあとも根強く地元の人たちによって支援されて存続している店はあります。在日外国人が多く住まう地域にある食料品店たちです。特に韓国・ベトナム・イスラム系の人々が集まる新大久保へ行けば全ての香辛料が手に入ると言っても過言ではないくらい、多種多様なスパイスに出会えます。
笑っちゃうくらい日本人が居ないので、初めて行くとめちゃくちゃ身構えるかも知れませんが安心して下さい。ここは日本です。
一体どんなルートで入ってきたんだ怪しむほど安く、相場の半値ほどで各種香辛料がこのようにバルクで購入できます。「バルク」「他所(ネット)より安い」電気街へ週末足を運ぶオタクが好きな言葉ですね。秋月でもしものために今必要ないカーボン抵抗を余分に買っておくように、料理でほとんど使わないイエローマスタードシードも買っておきました。
始めよう、カレー作り
スパイスさえ揃ってしまえばあとは調理するだけです。今回つくるチキンマサラでは以下のスパイスを使用します。
粉スパイス:クミン、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラ
(みなみけのカレーのうたはわりかしガチなカレーの曲だった。)
ここでスパイスをひとつひとつ説明するのは骨が折れる皆さんの調べる楽しみを奪ってしまうので割愛します。ただしどれもカレーの味を表現するのに必要なスパイスです。
…ちょっとだけ説明すると、コリアンダーとカルダモンはカレーの味の決め手となるスパイスなので必須です。またターメリックはカレーの特徴的な色味を出すのに必要です。ベイリーフとクローブは無くてもよく、クミンはガラムマサラで代用できます。
ホールスパイスは最初に炒めて油に香りを移し、パウダースパイスは食材を投下したあとに入れます。こうして写真のように調理開始前に使用するスパイスを皿に盛るだけで後が大分楽になります。
ルウのとろみと後述する粘り気を出すための下準備として、カシューナッツミルクを作ります。カシューナッツを3分ほど茹でて、牛乳とミキサーにかけます。茹でてる時何故かサッポロ塩ラーメンのいい匂いがします。
ルウづくり
カレー作りの一番の盛り上がりポイントはこのホールスパイスを油とバターで炒めて部屋中にスパイスの香りが広がる瞬間ですね。この体験のために家で料理してようなもんです。
パスタのトマトソースを作る工程と似ていて、オリーブオイルでにんにくを炒める代わりにスパイスを炒める感じです。みじん切りの玉ねぎを加えるタイミングも同じですが、パスタソースと違ってちゃんと玉ねぎを投下するタイミングをカルダモンが教えてくれます。熱せられたカルダモンの中から水蒸気が吹き出しパチパチと勢いよく弾けるのです。ポップコーンみたいに勢いよく弾けるのもあるので注意が必要です。
玉ねぎは弱火でカラメル色になるまでじっくりと炒めたい派ですが、インド料理ではどうやら玉ねぎは強火で焦げ目を入れながら火を通すそうです。適当にカットしたトマトを投下してペーストを作ります。
ここまではスパイスを覗いたらほぼほぼトマトソースの作り方ですが、パウダースパイスとカシューナッツミルクを入れた途端カレーになります。
ミキサーで細かくしたカシューナッツが独特な粘り気を生み、キャラメルのような質感になります。 へらでかき混ぜるとフライパンの底がみえます。
しばらくかき混ぜて水分を飛ばしてるとやがて一つの塊になります。これがいわゆるルウです。この状態で小分けに冷凍保存することもできます。
カレーのξ(具材)の投下・仕上げ
できあがったルウにカレーの具を入れ、お湯に溶いてひと煮立ちしたあと塩加減を調整すれば立派なインドカレーの出来上がりです。東小金井のインドカレー屋の日替わりカレーはよくしめじが入ってるイメージがあるのでそれリスペクトで今回入れます。
ナンすかそれ?
チャパティと一緒にいただきます。ナンよりも薄く小さく、全粒粉を使用してるので色が茶色くナンよりも弾力は少ないです。日本のお店ではナンが主流ですが、一般家庭では主食としてチャパティを食べられているそうです。話によると全自動チャパティ製造機が家庭向けに売られているとか。
おわりに
な〜んのオチも用意してませんがこれでおしまいです。アドカレーは同居人と美味しくいただきました。それでは皆さん良いお年を。